三日月のヨル。

おお振り、銀魂などのアニメ好きな私の平凡すぎる(?)日常をぼちぼちと書いていきます^^*

『オルゴール』

…二人デ作ッタ最後ノ歌。
モウ君トハ歌エナイ、最後ノ歌。


『オルゴール』


「お坊ちゃま、今日はお出かけになさらないのですか?」
「うん。ちょっと心を休ませようと思ってね。しばらく一人にさせてくれないか…?」
僕は家のメイドに申し訳なさそうに言った。

「…承知いたしました。また何か御用が有りましたらお声を掛けてください。」
「ああ、有難う。」
メイドは僕の言葉を聞くと、「では…」と一礼して僕の部屋から去っていった。

…僕の手元にはオルゴールがある。
手のひらサイズの丸くて卵型で、とても手の掛かっていそうなオルゴール。
蓋を持ち上げると、隙間だらけのどこか悲しい音色を奏でた。
僕はその音楽に合わせて、記憶を探りながら歌詞を口ずさんだ。

「…僕らは友達…。君は僕を守ってくれ、る……。」
歌っているうちに、悲しいのか、寂しいのか分からない感情のこもった涙がこぼれおちた。



──…6年前。
まだ親父が社長に成り上がって一年も経たない秋。
お袋は親父に飽きて、この屋敷を出て行った。
親父は仕事が忙しく、中々屋敷に帰ってこなかった。

その時、僕が零した「一人になって寂しい」という言葉を聞いた親父は、次の日にまだ発売されたばかりの人型ロボットを買ってきた。
人型ロボットはよく出来ていて、肌を触ってみると本当の人間みたいな柔らかさだった。

「今日からはこのロボットがお前のお世話をしてくれるからね。仲良くするんだよ?」
「仲良くして下さい。坊ちゃん。」
ロボットはそういうと、僕と握手をしようとゆっくりと手を伸ばしてきた。
僕は友達が出来たみたいで戸惑いもせず「よろしく!」と言ってロボットと握手をした。

「ねぇねぇ、ロボットぉ〜!君の名前って何て言うの?」
「私の名前は坊ちゃんに決めていただくのです。どのように呼んでいただいても構いません。」
僕は困った。
だってこの世にあるもの全てに名前が有ると思っていたから…。

「君には名前がないんだね…どうしようかな、突然言われたからさ〜」
「すみません。坊ちゃん。」
ロボットがすかさず謝った。
「謝らなくていいんだよ!…あっそうだ!君の名前は『空』!!僕ね、空が大好きなんだ!!」
「そら…。良い名です。有難うございます。」
『空』は目を細めてニコリと笑った。

「それから『坊ちゃん』っていうのやめてね!僕のことは『サン』で良いから!」
「サン…。了解しました。」


あの日から僕らは、毎日のように一緒に遊んだ。
一人で出来なかった鬼ごっこも、かくれんぼも、みんな空と一緒に遊んだ。



ある日僕らは、『宝探し』という遊びで敷地内にある蔵の中に入り、このオルゴールを見つけた。
オルゴールにはホコリが乗っており、オルゴールの音色も隙間だらけで何の曲か分からない。

「ねぇ、空!このオルゴールの音を僕らで作ろうよ!!」
僕がそういうと、空は快く賛成してくれた。

その日から僕らは、ご飯の時間も忘れ、音色作りに没頭していった。


数日たったある日、僕はオルゴールを持ったまま謎の奇声をあげて空のもとへ駆け寄った。

「で、できたよ!!空!!!」
「良かったですね!ではさっそく聴かせて下さい。」
「うん!いいよ!!ちゃんと聴いててねッ!!」
「はい。」

…オルゴールはとても楽しそうな音色を奏でた。
この前の隙間だらけの音色とは大違いだ。

「…良い、楽しい音色ですね。サン。」
「だろ!?でさ思ったんだけど、これに歌詞つけない?二人で!!」
「名案ですね。歌詞…付けましょう。」

この会話からたった30分であっという間に歌詞は出来た。



〔僕らは友達。

 君は僕を守ってくれる人。お互いに居なきゃダメな存在。

 僕らは友達。これからもずっと、大切な、『親友』。〕


嬉しかった。楽しかった。僕は前より笑顔が増えた。
だが、そんな幸せな日々は僕の中のたった一つの、『感情』で一気に崩れ去ってしまう。


その感情の名は…『恋愛感情』。


僕はその感情に気づいてしまった。
諦めるべきの恋だと知らずに、僕は空と『恋人』になりたいと願ってしまった。


─…絶対に、その恋は許されないのに。


『人間がロボットに恋なんてどうかしてる。』
そう思った僕は、空と距離を置き、自分の部屋に閉じこもった。

最初は空が心配してドア越しに声をかけてくれた。

「サン、どうしたのですか?私と遊ぶのが嫌になったのですか?」
「嫌、じゃない、よ。…でも、お願いだから一人にして…」
こんな事を口にしている自分が憎らしくてたまらなかった。

空に触れて、喋って、一緒に笑い合いたいのに。

空は毎日僕を心配して声をかけてくれた。
だがその声は、日に日に弱まっている気がした。


一週間を過ぎたころ、とうとう空の声は聞こえなくなった。


僕は心配になり、ドアを開けようとした。
でもドアが開けられない。
ドアの向こうにおもりが置いてあるかようになっていて簡単な力じゃ開けられなかったのだ。

僕が思いっきりドアを開けると同時に、「ドスッ」という何かが倒れるような音がした。


…空だ。


空は体育座りのまま横になっていた。
顔はひびが入り、流れるはずのない涙まで流して、とても悲しそうな顔をして眠っていた。
僕が空に触れようとすると空は目を覚ました。

「そ、空…?」
「あ、サン…!やっと出て来てくれたのです、ね。」
空はそういうと、体がギシギシと音を立てているのにも関わらず精一杯の力で僕に抱きついた。

「会い、た、かった…!ま、た あのウタ、を、いっしょ、に…!」
「僕も会いたかったよ…!空ぁ…!!」
空は確実に弱っていて、言葉がうまく言えていなかった。

空は自分がボロボロになろうとも、僕を待っていてくれていたんだ。
そう思うと空を想う、『愛しい』という気持ちがこみ上げてきて涙が出た。



「好き…!!大好きだよ…!!一人にさせてごめんな…もう、絶対放さないから…!」
「サ、ン…」
「うた、歌おうよ、空…」
「は、い…!」
あのオルゴールを取り出して僕らは歌いだした。

〔僕らは友達。

 君は僕を守ってくれる人。お互いに居なきゃダメな存在。

 僕らは友達。これからもずっと、大切な…〕

歌が途中で途切れた。
空が、動かなくなってしまったのだ。


「嘘だろ……!?空ぁぁぁ…ッ!!」
僕は声が枯れるほど叫んだ。



僕は空との日々を無駄にしてしまった。
もう、空と会えない。
空と、触れ合えない。
空と、喋れない。
空と、笑い会えない。

それが僕にとって、最高の苦しみだと、後から知った。


修理屋に出したものの、空は再起不能でどうしようもない状態で、捨てる事になってしまった。

「ごめん…ごめん…空ぁ…!!」
僕の涙は止まらなかった。



─…6年後の、空のいない、今。

もしも、空に会えたら、謝りたい。

「嘘ついてごめん」って言いたい。

「今度こそ、絶対、離さないから」って…。

…空に、会いたい。
なんて思ったって、もう、会えないのに。
…なんて、バカらしいんだろう。


そう思った次の瞬間、聞き覚えのある、愛しくて懐かしい声がうしろから聞こえた。

sora.jpeg


会いたかったです。」






END.

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お待たせしました!!
ちなみにイラストはサンの前に現れた空です(説明しないとわからない;;
感想などお待ちしております。
(模写や、文章のコピーは作者・鞠月のプライバシーの侵害になりますのでおやめください。)


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[君の絵。]



広い草原。心地のよい風。

真ん中にどっしりと立っている、一本の木。

俺は何度もこの木を描きに来ている。



[君の絵。]



(・・・この辺にしようかな。)
木を描く場所を決め、筆箱とスケッチブックを取り出し、その場に座った。

「あっまた来てる!」
木の後ろから出てきた少女が嬉しそうに言った。
この木に住みついている・・・幽霊みたいな女の子だ。
全然怖くないけど。

「なんだよ、また来たって。嬉しいの?」
少女は顔を真っ赤にした。

「べっ別に嬉しくなんかないもんッ!」
俺はわざと、つまらなそうな顔をして筆を進める。
「そーですか。」

「だいたいさーなんでこんな木描くのに時間かけてんの?」
ピタリと筆を止めて少女を見た。
「なっなんだよっ」

少女の言うとおり、木を描くのにそんなに時間はかからない。

・・・でもホントの理由は、

「君の笑顔を見るためだよ。
・・・君が、好きだから。」



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ショートでした^^

続きません(殴


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[生まれ変わり。](4)


[生まれ変わり。](4)


あの出来事を思い出すと、息が上がって呼吸がしづらくなる。
そして呼吸が安定すると同時に罪悪感がこみ上げてくる。
(なんで・・・なんであんなことしたんだ・・・?)
そうやって自分を追い詰めながら眠りにつく。


数日後。
今日はめぐ姉がいなくなってから、11回目の冬が来た。
あの日と同じような雪が少しずつ降りつもっていく。

でも俺は、あの日から雪の降る日はあまり外へ出なくなってしまった。

雪の中ではしゃぐ子供を見て、めぐ姉のことを恋しく想った。
でもすぐに我に返り、急いでカーテンを閉めた。

いつもこの繰り返しだ。

ベッドに倒れこみ、毛布をひっぱって体を覆った。
そしていつの間にか、夢の中へと入っていった。


・・・・真っ白で包まれている無の空間。
「ここ・・・どこだ・・・?」
なんだか恐い気もするが、暖かくて懐かしい・・・
「ユウ・・・ユウってば!!」
俺のシャツをつんつんと引っ張って俺のことを呼ぶ声がした。
後ろを振り向いてみると、そこにはまだ幼く、懐かしいめぐ姉の姿があった。
「めぐ姉・・・?」
「そうだよ!ユウの夢の中だけど。」
「俺ー・・・」
自然と涙がボロボロと零れ落ちてきた。

「あーっ!泣かないでよぉ〜!!男の子でしょッ!ほら顔あげてッ!前みたいに笑おう?」
にんっとめぐ姉が口の端を上げて笑った。
めぐ姉につられて俺は目に涙を浮かべながらも口の端をゆっくり上げた。
「俺ッ・・・嬉しい・・・夢の中だけでもめぐ姉に会えたのが・・・ッ」

俺はめぐ姉の身長に合わせてしゃがみこんで、めぐ姉の顔をのぞきこんだ。
「夢じゃなくて・・・現実でめぐ姉と会って・・しゃべりたい・・・な・・・」
気づかぬうちに、心の奥にしまっていた言葉を一つ一つ口に出していた。
はッと気づいた時めぐ姉は、ぽかーんとした目で俺を見ていた。
「あっ・・・!ごめん!つい・・・・」
慌てて立ち上がって自分の口を両手でふさいだ。

でもめぐ姉は昔の笑顔で笑った。
「いいんだよ!私が言いたかったのだいたい当たってるから・・・」
「え・・・・?」

俺の動きが止まった。

「私ね、もうユウの生きている世界で生まれ変わってるんだ。」
「・・・どういうこと・・・?」
「これ以上のことは言えないんだ・・・ごめん・・・でもきっと、ユウの近くにいるからね。」
その言葉を言うと、俺の視界がだんだんぼやけていった。


目を覚ますといつもと変わらない俺の汚い部屋だった。

・・・行かなきゃ・・・・・!

そんな気がして、急いでコートを着ると外へ飛び出した。

どこへ向かうのか自分でも分からない。
でも、全力で走った。


しばらく走ってたどり着いたところはめぐ姉と最後に遊んだ公園。
そこには十年前と同じように真っ白な雪に包まれながら雪だるまを作っている少女の姿があった。
「めぐッッ!!!」
息を切らしながら大声で叫んだ。
すると少女はゆっくりとふりかえり、笑顔で俺に言った。
「・・・よく分かったね」
俺はそばまで駆け寄ってめぐ姉をそっと抱きしめた。
「おかえり・・・めぐ姉」
涙が一気に溢れ出た。
「ただいま・・・ユウ・・・」


大好きな人にまた会えた。

「世界で一番、誰よりもめぐ姉が大好きだよ。」

・・・・今なら、この言葉は伝わるかな。


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終わりましたー^^
ズルズル完成を引きずってすいませんでした・・・OTL

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[生まれ変わり。](3)


[生まれ変わり。](3)


めぐ姉は手を引かれながら、周りをキョロキョロしていたが公園についたとたん、俺の手を離して積もった雪を軽く丸めて、俺の顔に投げた。
ちょっと冷たかったけど、雪をのけると、そこにはめぐ姉の今までに見たことのないような笑顔があった。

今でもその笑顔は忘れていない。忘れることができない。
俺はその笑顔が見れたのが嬉しくて、めぐ姉の病気の事なんか忘れて思いっきり遊んだ。

「ユウー!雪だるまできたー??」
「うん!ほらっ!おっきいでしょっ!?」
自慢げに、体がデカイだけのブサイクな雪だるまを見せびらかした。
「なにそれー!顔がすごいことになってるよ!?」
「いいじゃんべつにー!!」
俺が頬を膨らませると、「ゴメンゴメン」と謝った。


でも、めぐ姉との時間はもうすぐ終わりを告げようとしていた。


俺が雪を丸めてまた雪だるまを作っていると、後ろの方でドサッと音がした。
嫌な予感を感じながら、恐る恐る後ろを振り返ってみると、苦しそうな表情でめぐ姉が倒れていた。
「めぐ姉ッ!?」
めぐ姉を少し起こしてめぐ姉に呼びかけた。
「めぐ姉!!大丈夫!?」
「だいじょうぶ・・・ちょっと・・つかれちゃった・・・だけ・・・」

呼吸が苦しそうで、いてもたってもいられなかった俺は、めぐ姉をおぶって病院へと向かった。
「ユウ・・・!?」
「大丈夫!!俺、意外と力持ちなんだから!!」
本当はそんな力はないくせに、めぐ姉を助けようと必死だった。

しばらく歩いていると、雪が少しずつ降り始めた。
(早く病院につかなきゃ・・・・・!!)
そう思って足を速めたとたん、道に転がっている木の枝につまづいてしまった。
俺はめぐ姉をかばって、わざと下になった。
「・・・ったぁ・・めぐ姉!?大丈夫!?」
力無さそうに、めぐ姉はうなずいた。
めぐ姉は幸い、頬のかすり傷ですんだ。

俺は急いで立ち上がろうとしたが、足に力が入らず、左手は切り傷から出た血で真っ赤に染まっていた。
「くっそぉ・・・!!」
上にはめぐ姉が乗っていて、まったく動けなかった。
悔しさのあまり、その場で泣いてしまった。
そして寒さにも耐え切れず、意識がだんだん遠のいていった。


俺が気がついた時、俺は病室のベッドにいて、手にはきっちりと包帯が巻かれていた。
めぐ姉は、俺が意識を取り戻さないうちに、帰らぬ人となってしまったことをあとから両親に知らされた。


・・・・・大好きなひとと、もう一生会えない。
その事実は、俺の心に大きな傷を残した。


俺は、一晩中、虫のような声で愛しい人の名を呼びながら、泣きつづけた。

・・・もう、戻ることのない、愛しい人の名を。


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ね、眠いです(ry

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[生まれ変わり。](2)


10年前。
俺にはめぐ姉という2つ上の幼馴染がいた。
体が弱く、大きな病院で入退院をくり返していた。


[生まれ変わり。](2)


また、その日もめぐ姉は入院していた。
外は今年の初雪で真っ白に染まっていた。

めぐ姉は窓の外を見ながら、囁くように言った。
「・・・真っ白できれいだねぇ・・・」
「今日は初雪だもんね!」
めぐ姉が微笑みながら、俺のいる方向に振り返った。
長い髪が、サラッとなびく。
「あたしね、雪、好きなんだぁ・・・だってあんなに真っ白で天使の羽みたいなんだもん・・・」
「ぼくもすき!でもめぐ姉のほうがもっとすき!」


2つも下のおれのことなんか恋の対象になんてしてくれるハズがなかった。
でも、俺は好きだと言いつづけた。
だってそれが本心だったから。


俺は大好きなめぐ姉に会うために、毎日のようにめぐ姉に会いに行った。
だけど、めぐ姉は嫌な顔一つ見せず、いつも暖かな笑顔で迎えてくれた。
そんなめぐ姉に俺は惹かれたのだった。


ある日、俺がいつものようにお見舞いにいくと、会ってからずっと悲しそうな顔をしていて一言も喋ってくれなかった。
俺は心配して何度も話しかけたが、返事を返してくれない。

しばらく経って、突然めぐ姉の口がゆっくりと動き始めた。
「・・・あそび・・たい・・・な・・・・」
「だいじょうぶだよ!退院したらいっぱい遊べるよ!」
めぐ姉は、下をうつむいて小さく首を横にふった。
「どう・・・して・・?」
俺は不安ながらもめぐ姉に聞いた。
「あたしね、聞いちゃったんだ。あたしの病気、一生直んないんだって。先も長くないって。」

俺はその言葉を受け入れられず、目の前が雪に包まれているみたいに真っ白になった。

「・・・行こうよ。」

「・・・え・・?」
「めぐ姉コート着て!」
「なんで??」
「だったら、行こうよ!外へ!!」

予想外の俺の言葉にめぐ姉は驚いていた。
でも俺はめぐ姉の手を引っ張って、隣町の小さな公園へと向かった。


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過去の回想シーンへ突入です!!
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